現地採用のキャリアップはいろいろ

マレーシア就職

  • 現地採用(コールセンター)で働くことができたけど、その後のキャリアパスはどうなっているの?
  • 現地採用後のどうやって転職しているのか実例やモデルケースがを知りたい
  • 現地採用であっても帰国後の転職の評価材料になるの?

こういった疑問に応えます。

    現地採用のキャリアップは十人十色
  • 現地採用のよくあるキャリアパス【体験談】
  • 最初から駐在員を狙うべきか

マレーシアのコールセンターで1年半の勤務経験(コールセンター9年)の僕が、現地採用後にだどったキャリアを実体験と周りの人の実例をまじえて解説します。

現地採用のキャリアップはいろいろ

現地採用からのキャリアップは、一定のパターンがないためその人次第なのが現実です。
分かりやすいゴールとしては、駐在員になったり外資系企業に転職して大幅に収入を増やすことです。
最初に駐在員と現地採用の違いを比べてみます。

現地採用と駐在員の違い

現地採用駐在員
給料15万から30万現地採用の2から3倍
家賃補助なしあり
働く国の選択権ありなし
マレーシアの医療保険あり ※企業によるあり
車支給、ドライバーなし ※職種、企業によるあり
仕事の負荷少ない多い
厚生年金なし ※国民年金は入れるあり

駐在員は仕事の責任が大きいが給与や待遇が多い。現地採用は仕事はそこまで大変ではないが、待遇面で大きく劣る。

比較したとおり難易度が高いのが駐在員、比較的誰にでも実現しやすいのが現地採用です。

現地採用はキャリアパスが不透明で損なのか

給与、待遇面だけを見れば現地採用は確実に低いです。しかし、お金や物質的な豊かさだけでは人生の幸福度は測れないと考えればマレーシアで働く理由が大事なってきます。

現地採用でも駐在員を超える待遇を手に入れることは可能だし、給料が少なくてもマレーシアでストレスなく暮らして幸せであれば無理して頑張る必要はないと思います。

現地採用のよくあるキャリアパス【体験談】

実際に僕の実体験や周りの人が現地採用後にどういう選択をしたのか分類してみました。

同国内で転職

一度現地で働いたら実現しやすい例。現地の生活事情は分かっているし、日本のように同じ会社で長期で務める労働文化があるのは珍しいです。大半の国では転職が当たり前なのでいい転職案件があったら気軽に職や会社を移ります。

シンガポールなど先進国へ転職

明らかなステップアップだと分かるパターン。マレーシアより所得水準の高い国へ移れば、おのずと給料やその他も上がります。アジアのヘッドクォーターが多いシンガポールや香港は現地採用の一つのゴールでしょう。

帰国して転職

子供の教育環境

  • なんとなく海外生活に飽きた
  • このまま現地で暮らしていいのか、漠然と不安になった
  • 給料の上限が見えたから

実際に多くの現地採用者は3年以内に帰国されています。

起業、またはフリーランス

少数ですが、現地で起業したりフリーランスになったりする方もいます。
人脈、業務知識からいままで働いてきた業界でするのが多いですが、全く別の業界へ挑戦する人もいます。
フリーランスではプログラマーやWEB制作などはPCとインターネット環境があれば学んで、稼げるので簡単ではありませんが、誰にでもチャンスはあります。
また日本で売れそうなものを見つけて、卸値で仕入れれば物販として成立させることは出来ます。
海外には日本人は少ないからこそ、チャンスはそこら中にあります。

副業

日本国内と同様で海外で働きながら副業するのもアリ。むしろ、海外ではり副業に関して制限規定がなかったり、「残業なし、有給使い切り」が当然の環境で、リスクなしに副業ができる。これを利用しない手はないですね。
日本国内で働いていても、メイン収入以外で好きや得なことで収入を作るのは経済的なリスクヘッジだけでなく、人生を充実したものにするのには必須なことになるはずです。

その他

親の介護や自分自身の健康問題で帰国される方もいます。

帰国後は何かしら収入が必要になるため「帰国して転職」のパターンに当てはまりますが、まだ現地で働きたいと思っていたり、今後の人生を海外で生活することを継続する予定だった場合は残念な結果かもしれません。

しかし、親の介護問題は30代後半以降になれば避けられない問題です。

僕はマレーシアで働いていた時に母親が病気になって日本へ帰国して介護する可能性について初めて考えました。

幸い回復して今のところは介護不要になったのですが、親が健康なうち家族で介護が必要なったときに帰国するのか、その後の生活はどうするのかを30後半〜の人は考えておくべきでしょう。

最初から駐在員を狙うべきか

先に解説したとおり駐在員の待遇は現地採用を圧倒しています。当然、現地採用から駐在員になる難易度は日本の正社員からより圧倒的に難しいです。
したがって、あなたに駐在員になりたい理由があり、いくつかの条件をクリアーしていることが最低限必要です。

駐在員に向いている人

  • 海外生活に興味がある
  • 将来は外資で働きたい
  • 年収最低1000万はほしい

駐在員になるための条件

  • 日本で正社員
  • 社内に駐在ポストがある
  • 駐在員選考プロセスがはっきりしている

正社員で働いていて社内に駐在ポジションがある人であれば、待遇が落ちる現地採用をするメリットがありません。なぜなら現地採用から駐在員になるのは狭き門だからです。テスト生でプロになり、2軍で実績を積み1軍に上がるようなものです。誰もができることではありません。

しかし、今の会社は「駐在選定のプロセスが不明瞭」かつ「何年も待てなくて早く海外で生活したい」のであれば現地採用をやる理由になるかも知れません。駐在員が狙えるポジションにいるのであれば、まずは現在の会社で挑戦しダメだったら滑り止めで現地採用をやるほうがリスクは少ないです。

駐在員になれるかは国や業種によって変わる

海外進出している日本企業は商社、メーカーが多いです。商社、メーカーに狙いを定めて駐在したい国に支社があるのか調べて逆算するおおまかな確率が割り出せそうです。

在留邦人数日系企業数製造業卸売・小売業
中国1117693234958081515
タイ81187392523441486
インドネシア1699020091031271
ベトナム234371944961198
フィリピン181911469581166
マレーシア309731237636203
シンガポール365851251372253
台湾245521259566369

データ引用先
在留邦人数(2020年10月現在) https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/tokei/hojin/index.html
日系企業数(2019年10月) https://www.mofa.go.jp/mofaj/ecm/ec/page22_0034
https://www.mofa.go.jp/mofaj/ecm/ec/page22_003410.html10.html
タイの企業数のみ(2020 年 10 月 5 日〜 2021 年 3 月 12 日まで)https://www.jetro.go.jp/biznews/2021/04/20d5c3d9315e11b9.html

タイは日系製造業が大企業以外にも多く、駐在チャンスは他国より高い

東南アジアであればタイが突出して多くメーカー系の営業経験は大きな武器になるでしょう。

駐在員の難易度は高い

可能性が高いのは中小企業です。大企業は中途採用や現地採用からの駐在員になるルート自体がないことがあるkからです。

一方で中小企業では駐在員候補の人材自体が社内で不足していたり、いないことがあるため、実績を作って駐在員として採用されることもあります。

結論:現地採用から駐在員になるのは難しい

現地採用から駐在員になるのはかなり難易度が高いと考えていいでしょう。

現地採用を続けても外資系の高給ポジションにつけるほどの能力が高い人だったりするため、日本企業で働く理由があり、将来日本に帰国する予定がない限り駐在員を選択するメリットよりデメリットが大きかも知れません。

配偶者がいる場合の現地採用はアリか

結論は条件付きでありです。子供の教育費が高いからです。

子どもがいないカップル

  • 共働きで40万が可能
  • 共働きで40万が可能

子供ありカップル

  • インターナショナル・スクールは高い
  • 40万では小学生まで、高等教育は経済的に苦しい

子供がいなければ、二人で十分すぎるほど稼げるしお金がなければ自分たちが我慢すればいいだけ。しかし、子供の教育はそうはいきません。
小学生まではよくても中学以降は教育費は高騰します。

実際に日本人の同僚で子供(1歳)おり、夫が働いて妻は育児をしていましたが生活できていましたが、就学年齢になるとインターナショナル・スクールで月額1000RMかかるため、悩まれていました。

マレーシアではメイドが安く雇えるため妻も働く手もありますが、最終学歴が大卒でないため選べる仕事が少なく
帰国を考えざる得ない状態でした。

念駐在員であれば経済的な問題で教育や生活レベルで困ることはほぼないのですが、現地採用を長期間続けるというのは収入面で人生の選択の幅が狭くなるリスクがあります。

メリット

  • 希望する国で働き、教育の選択の幅が広い
  • 海外をベースとして育てることができる
  • 配偶者(特に女性)でも子育てしながらキャリアを作れる(女性にとってフェアな労働環境)

リスク

  • 子供の教育費を払えるか
  • インターナショナルスクールは高い
  • 日本帰国時の転職問題

目指すべきは外資系

報酬は外資系>日系

外資系の報酬が日系企業を上回ることが多いです。理由は企業の生産性、利益率、解雇制度などいろいろありますが、日本経済が落ち込んでいる以上儲かってないのに社員の給料を増やすのは難しいでしょう。

まずはお金が大切     

やりがいをもつとか、社会のためにというけど、それは自分に余裕があるからできること。まずは稼ぐこと大事。同じ時間を仕事に使うなら、より稼げて労働環境がある場所へいくのは当然ではないでしょうか。

日系はステップアップリーグ

日系企業は研修がしっかりしており、関連業務の経験がなくても雇ってくれるケースがあるので実力をつける場所としては最適です。スキルが身につくまで1から3年ほど我慢して、外資に高く買ってもらうのは一つの王道ではないでしょうか。

「お金より大事なものがある」のにカネカネして汚いと思うかも知れません。確かにお金より大切なことはあります。人間関係や健康はお金がいくらあっても買えません。

そうはいっても、楽しく生きていくのに余裕のあるお金は必要です。生活だけできればOKであれば1ヶ月20万円で十分ですが、なにか新しことを始めたり、休みには旅行に行って美味しいものを食べるのには、お金は必ず必要です。

英語を短期間で効率よく学ぼうとしたら学校へくほうが、独学より早いですよね。お金があると好みや状況に合わせて選択できます。